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[事例] ツクルバ/個人投資家向け戦略的IR支援 ― 戦略策定から、投資家向けイベントの実施、ナレッジの蓄積まで

当社グロース・キャピタルは、株式での資金調達や、調達後の成長戦略の実行を支援するグロースアクションの実施に加え、上場ベンチャーのIR支援も行っています。

2021年12月から1年間、「『場の発明』を通じて欲しい未来をつくる」をミッションに掲げ、中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム事業を主に展開する株式会社ツクルバの個人投資家向けIR支援を実施。

今回の取り組みについて、ツクルバの村上浩輝代表取締役CEOと共に、グロース・キャピタル代表の嶺井が振り返りました。

■ 個人投資家向けIRに取り組んだ理由

嶺井:本日はお時間をいただきありがとうございます。今回のインタビューでは、当社で実施させて頂いたツクルバへの個人投資家向けIR支援について振り返りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

村上:よろしくお願いします。

嶺井:まず、なぜこのタイミングで個人投資家向けのIRに取り組もうと思われたのでしょうか。

村上:政府が「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げ、NISAの投資枠の拡大、制度の恒久化を発表して、個人投資家の支援に力を入れていますから、今後、個人投資家の裾野が広がっていくことは間違いありません。つまり、個人投資家が一大ポケットになっていくのであれば、そこを重要視していくのは当然のことであり、「好機」と捉えたからです。

また同時に、機関投資家が「時価総額がそこまで大きくない会社」に積極的な投資を行いづらい現状においては、個人投資家がより重要なステークホルダーになるというのが、スモールキャップの上場ベンチャーの立ち位置になります。

株式会社ツクルバ 村上浩輝CEO

嶺井:「好機」とも言える個人投資家向けIRについて、当初、どのような課題感をお持ちでしたか。

村上:上場したら全てが初めてだらけで、失敗を次に活かそうにも、そのフェーズ毎に役立つ知見が違うので、後進には伝えられますが自分たちの改善には中々活かせられません。30代の経営者で、何度も上場して、何度もIRを経験して、その環境に慣れている人はほとんどいませんよね。初めての住宅購入もこれと似ていて、初めての人はなにもわからないわけです。なのでそこをサポートするカウカモのようなサービスが必要とされます。
つまり、IRでも住宅購入でも、自分なりに知識を集めて、必要だと思う打ち手を実行するものの、これが本当にベストな施策であるか否かの判断をするのは自分たちだけでは容易ではないのです。一方で、IR支援にしろ、住宅購入にしろ、サポートする側は経験が豊富ですから、ベストプラクティスや知見をたくさん保有することになります。
また、IRはある種の営業・マーケティングなので、データやエビデンスに基づいて、科学的にしっかりとIRを推進するための外部のパートナーの存在が必要だと考えました。

■ なぜ、グロース・キャピタルの個人投資家向けIR支援を選択したのか

嶺井:パートナーとして、グロース・キャピタルを選ばれた理由について教えてください。

村上:「発行体の株」はプロダクトで、「個人投資家」は顧客と考えると、プロダクトを顧客にどうやって理解していただくか、どうやって買ってもらうかという話はマーケティングの範疇と考えられます。いわゆる営業マーケティングですね。

「営業マーケティングの基本的な考え方をしっかりとトレースして、それをIRでも愚直に取り組んでいきましょう」というのが、グロース・キャピタルの考え方だと私は理解しています。

そうしたアプローチは、私にとって非常に納得度の高いものだったからこそ、お願いしました。先述したように、経験が豊富で他社の事例を熟知している人と一緒に取り組んだ方が物事をスピーディに進められます。キャッチアップのコストとキャッチアップの期間を考えるなら、いますぐに熟達した状態になったほうがいいと判断しました。

■ 協働したからこそ、「自社なりの型」が見えてきた

嶺井:改めてこの1年を振り返って、グロース・キャピタルと実施した個人投資家向けIRの評価をお聞かせいただけますか。

村上:まず「顧客属性の理解」が進んだことは大きな収穫でした。顧客属性を分析して、どのようなメッセージが評価され、響くのかについて、フィードバックをもとにPDCAを回したので、納得度も高く、効果的な取り組みになったと感じています。

もう1つは、他社さんと共に、大規模な個人投資家向けイベントを開催できたのも大きかったですね。「このような説明をした企業に対しては、このような反応があった」「このようなメッセージを掲げると伝わりやすい」といった「相対的な評価」は、自社だけで把握することは難しく、勉強になりました。

さらにいえば、数十人、数百人の組織の場合、若手のアソシエイトがアサインされることも珍しくないと思いますが、今回、パートナーレイヤーの嶺井さん、池田さんが直接コミットしてくださったのもありがたかったですね。

嶺井:ありがとうございます。最後に、これから個人投資家向けIRに力を入れようと思っている会社さんにメッセージをお願いします。

村上:「魚を渡すのではなく、釣り方を教える」のが、コンサルティングのあるべきアウトプットだと私は考えています。その意味で、個人投資家とのコミュニケーションにおける「自社なりの型」を形成できたのは、グロース・キャピタルと一緒に取り組んだからであり、これからチャレンジする方々も、グロース・キャピタルのようなパートナーと共に取り組むことをおすすめします。

嶺井:今日はありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。

村上:ありがとうございました。